僕の世界の半分で





「まあ俺と晴陽もモテモテだったけどな」

「…めんどくさかった」

「あさひは嫌い。はるひは好きです」

「なんでだよゆん。俺はゆんのこと好きだよ?」

「あさひきらい」

「ゆん、俺も好き」

「はるひはすきです」

「ゆん、俺は?」

「きらい」

「なんでだよ!」





ーーー雅翔は自由に生きなさいね

いつかの菊花ちゃんに言われた言葉。



ーーーゆんといるのがつらくなったら、その時は無理しなくていいから

いつかの壱くんに言われた言葉。




無理なんてしてない。流されてもいない。
ちゃんと自分の意志でそう思っている。

僕も双子も、これからもずっと、ゆんから離れて行ったりしない。




「つか早くアイス」

「わかったっての!誰かついてきてよ」

「えーだるい」

「お前らマジで張り倒すぞ」

「あさひきらい!」

「ゆんもう言わないで辛い」



だってやっぱり、みんなでいる時間が楽しい。

全部知っても、僕がゆんのことを好きなのは、きっと変わらない。


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