僕の世界の半分で






高校生になって早半年が経った。

夏は過ぎ去り涼しげな風が通り抜ける。
あっという間に、再びブレザーを着る季節だ。



あたしい友達はそれなりにできた。
双子やゆんとの関係ももちろん良好だ。


学校は特別楽しいわけでもないけれど、かといって死ぬほどつまらないわけでもない。
それなりに青春を謳歌して、それなりに課題やテストに追われている。

不自由していることや気になることは特になかった。



部活は美術部に入った。

小、中と続けていたサッカーはやめた​──というのも、この学校は県内では強豪校として認識されているらしく、練習がかなりハードだという噂を聞いたからだ。



サッカーは好きだし、続けていたいという気持ちも少なからずあった。


けれど、学校が違うことでゆんに会える時間か以前より格段に減るのに加えて部活で予定が合わなくなって会えなくなるのは耐えきれないので、この決断に後悔はしていなかった。


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