僕の世界の半分で





そんな僕たちのやり取りを横目に、父さんは珈琲を飲みながら新聞を読んでいる。

ふあ…と欠伸をし、僕は用意されてあった朝食に手を付けた。




「あ、今日学校終わったら晴陽たちんとこ行くよ。母さん、葉子(ようこ)ちゃんから連絡来た?」

「ああ、来た来た。なんだかんだ久しぶりなのよねぇ、葉子ちゃんたちに会うの」

「えーそうだっけ」

「そうよー。今日、楽しみすぎて入学式のあとにランチの約束もしちゃったもの」

「良かったじゃん」




入学式や卒業式などの学校行事がある日、僕とゆんの家は、いつもきまって双子の家で一緒にご飯を食べるという流れになっていた。


ちなみに、この場合、いつも父さんは留守番だ。

父さんの仕事が終わる時間が大体いつもお開きの時間なのだ。こればっかりは仕方ない。




「あんたボタン閉めなさいって」

「後で閉めるってさっき言った。母さん、記憶力平気?」

「あら、そうだったかしら。って なにあんた、生意気ねぇ」

「まあまあ母さん」



朝からおしゃべりが止まらない母さんと、それを制してくれる父さん。

母さんは口煩いけれど、僕が特別大きな反抗期を迎えたことがないからか、高校生になっても、家族は平和だった。



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