紅の華_


「ほんとに好かれてんね。」


やっと2階から降りてきて、まだ目元の赤い藍がそう言った。

泣いたの丸わかりだけど、その辺気にしないのはやっぱり蓮譲りの天然さなのかな。




「…妬ける。」



ボソッと呟いた藍は、後ろから私を抱きしめ肩に顔を埋める。




「藍…?」


みんなは騒いでるし、ここは端の方だからまだ気づかれていないけど、気づかれたらなんて言われるか………特に理緒に。




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