紅の華_
「昨日はごめんねっ!用事があって来れなくて……って、その髪…」
不安げに揺れる瞳。
その顔を見ているのは胸が痛む。
「大丈夫だよ、ウィッグだけだから。」
理緒は唯一私の白い髪色の事を知っている人。
相手が理緒だから私も髪のことを話せた。
「よかったぁぁ!芽依の髪好きだから、切ってたらアイツらただじゃおかないと思ってた!」
たまに理緒は、可愛い顔に似合わず怖いことを言う。
それも冗談っぽくなくて、本気な感じで。