紅の華_
「でも、ウィッグでも嫌だったでしょ…?本当にごめんね、昨日は…」
何度も謝る理緒の頭を撫でて少し笑うと、理緒は下唇を噛み涙を堪えていた。
「大丈夫だよ。…それに、理緒に守られてばかりじゃ悪いし。」
理緒は私の事をよく守ってくれる。
一個上の先輩ということもあってか、私の事をよく妹みたいと言ってくれる。
「芽依ぃぃ……ほんと、あの女共いつかシメる…」
…なんか今理緒、サラッと物騒な事言ったような。
「ん?なんでもないよ!2年の教室まで送ってくから一緒に行こっ?」
半強制的に背中を押され、そのまま理緒は2年の教室前まで私を送ってくれた。