紅の華_
「そんなこと聞きてぇのか嬢ちゃん。…まぁいいや、話してやるよ」
そう言って男はタバコに火をつけた。
正直タバコは好きではない。
それをわかった上でか男はこちらに息を吐くものだから、気分が悪い。
「いい顔するねぇ」
ケラケラと笑う男に苛立ちが募る。
でも手足が拘束されているせいで……いや、拘束されていなくても適いはしないけれど、せめて一発ぶん殴りたい。切実に。
「あれは確か…2年前だな。」