紅の華_
◇通じ合うココロ
目が覚めると、藍が居た。
こんな光景を今まで何回見てきたかな。
「芽依…」
元々細いのに、さらに痩せちゃって。
寝てないのか目の下にクマもある。
「おはよ、藍。」
傷が痛むから少しだけだけど、笑ってみせると藍は雑に目元を擦った。
「よかった。本当に、よかった…」
私はこんなに優しい人を何回泣かせてしまうんだろう。
…もう泣かせたくない。
どうやったらその涙は止まるのかな。
「…好き」
「………」
…あ。止まった。