紅の華_
「…芽依?」
「ご、ごめん…腰抜けてるかも…」
差し伸べられた手を掴んでも、情けない事に立ち上がれない。
「…っあいつら、ほんとに…!」
ため息をつき、理緒は私の前に屈んだ。
親友目線からすると少し怒ってるみたい。
「芽依、乗れる?」
そっか、おんぶか…って!
「無理無理!理緒の骨折れちゃう…!」
こんなに細い理緒に私なんかが乗っちゃったら、絶対ポキッといく…。
「…っふふ、だーいじょうぶだって!」
グイッと手を引かれ、そのまま理緒の背中に倒れ込む。