紅の華_
「芽春、パパって言ってみて。」
「ぱーぱ?」
「そう。はい、もう1回」
「らん!」
……親子で何やってるんだか。
すっかり藍も親バカになっちゃって、私に抱っこを譲らない時だってあるくらい。
親バカに関しては私も人の事言えないけど。
「…まだやってる。」
小さいながらもちゃんと二本足で立ってる芽春に、かつて最強と呼ばれた総長様があそこまで勝てないなんて。
「…ほんと、面白いよね。」
そう言うと「そうだね」なんて頬杖をつきながら微笑ましく2人を見つめる貴方が容易に想像出来る。