紅の華_
「とりあえず芽依、ここじゃ落ち着かないから2階行こっ?」
理緒に手を引かれるまま階段を上る。
苦笑いを浮かべた人達が段々と遠くなり、理緒がドアを開けると暖かい空気が流れ込んできた。
「ただいま〜!」
「おかえり、理緒」
「……」
部屋にいたのは難しそうな本を読んでいる男の人と、それとは真逆で開いた漫画を頭の上に乗せてソファに横になっている人。
…見間違いだろうか、あの髪色……
「藍、芽依が座れないから座って!」