紅の華_


“ゴミ捨て場で動くもの”

それは目を引き、そして少し怖くもある。


ゴミなのに動く?
それに今日も明日もごみ捨てではないのに捨てられてるものってなんだろう。



まさか、幽霊?


…なんて、ないない。




「…きゃ…っ」


首を横に振り、その動くものを確認するべく近くに落ちていた木の棒でつつくと“ソレ”が私の持つ木の棒を掴んだ。



「にん、げん…?」


木の棒を掴んでいるのは明らかに手。

白いけど、幽霊みたいな白さではなくて、なんというか…これは男の人の手なのかな?





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