紅の華_
今まで、どこへ行っても女の子の友達なんて出来たことがなかった。
それどころか女の子と仲良くなったことも、こうやって話したこともなかった。
「泣いてる…。どこか痛いの?大丈夫?」
不安げにあたふたとしだしたその行動が面白くて次は笑うと、その子も釣られてか笑いだした。
「私、七瀬 芽依。芽依でいいよ?よろしくね、理緒。」
「あっ、よ、よろしく!……芽依っ!」
なんだか少し恥ずかしくて、でも嬉しくて。
これが初めて芽依と出会った日の事だった。