紅の華_
「あれまじやばそうだったよな〜」
転校してきて2週間が経とうとしていた頃。
すっかり芽依と仲良くなった私は、ずっと一緒にいた。
けどその日は芽依からきたメールの言いつけを守って、別行動をしていた。
「そう思うならお前が芽依ちゃん助け行けよ!」
「はぁ?渡辺たち敵に回したくないっつーの!」
何気ない男たちの会話。
普段なら気にもとめないそれを聞き逃せなかったのは「芽依」という名前が出たから。