紅の華_


「…うん、ちゃんと美味しい。」


チキンライスだけを先に作っておいて、あの人が起きたら卵を焼こう。

それまではこの変な髪が気持ち悪いから、早くお風呂に入って………




「……」


つい、鏡に映った自分を見てしまう。

こんなの異端者と言われても仕方がない。






「…白い髪、なんて。」



脱衣場のライトに照らされて、白がより映える。

老いてもいない、染めてもいないのに白髪なこの髪色を誰が認めるだろう。





< 7 / 225 >

この作品をシェア

pagetop