世界でただ一人のヒーラーは生殺与奪を握ってます。

それを見ていた冒険者達のリーダーが一斉に席を立った。アリシアが一度に持ってくるポーションの数は毎回バラバラでその上あまり多くの数を持って来ない事をみんな知っている、焦りが現実のものに変わったのだった。我先にとエルザの後ろに並んだのだった。
サーシャはそれを見て、
「ポーションの残り40個です、今並んでいる人の２０名様、お一人様二個でお願いします」
サーシャは瞬時に並んでいる人数を把握して、ギルド会館全体に響き渡るように声を張り上げた
「何で俺たちは二個なんだよ」
冒険者達は不平を漏らす。するとサーシャは眉を吊り上げ怒りを露わにした。
「何を言ってるの、あなた達、散々アリシアの悪口を言っておいて、ヒールはいらないんじゃなかったの？それともアリシアの好意だけ受け取り感謝はしないわけ、それなら私はあなた達にポーションを売らなくてもいいんだけど・・・このポーションはアリシアに私が頼んで作って貰ってることを忘れないでね」
冷たい口調で言い放ち冒険者達を睨みつけた。