世界でただ一人のヒーラーは生殺与奪を握ってます。
「何か御用でしょうか」
澱みのない綺麗な声がディアルのすぐ後ろから聞こえてきた。心地良い声音。安らぎ与える声音だとディアルは思った。
ディアルは声のする方に振り返りアリシアを凝視する。そこにいたのは紛れももなく、娼婦が形容した通り、聖女と言っても過言ではない美しい少女の姿があった。ただし、ローブをまとい神に祈りを捧げる聖女ではない。
どちらかと言えば戦乙女。神の啓示を受けた救世主を連想させる。目立つ銀色のガントレット。軽装の胸当て。腰にはソード。仰々しい出で立ち。甲冑の下に着ているブルーのドレス。それに映える金糸の髪色。全てを飲み込むようなサファイアの瞳。肌は白磁のように白い。感情を読み取ることができない無表情がディアルを見据えている。ディアルの返答をただひたすらに待っている少女にディアルは息をのんだ。
澱みのない綺麗な声がディアルのすぐ後ろから聞こえてきた。心地良い声音。安らぎ与える声音だとディアルは思った。
ディアルは声のする方に振り返りアリシアを凝視する。そこにいたのは紛れももなく、娼婦が形容した通り、聖女と言っても過言ではない美しい少女の姿があった。ただし、ローブをまとい神に祈りを捧げる聖女ではない。
どちらかと言えば戦乙女。神の啓示を受けた救世主を連想させる。目立つ銀色のガントレット。軽装の胸当て。腰にはソード。仰々しい出で立ち。甲冑の下に着ているブルーのドレス。それに映える金糸の髪色。全てを飲み込むようなサファイアの瞳。肌は白磁のように白い。感情を読み取ることができない無表情がディアルを見据えている。ディアルの返答をただひたすらに待っている少女にディアルは息をのんだ。