前世で生き別れた夫と、来世で再び会いました。

不利な戦い

 ふらふらとしつつも、扉を抜けて外に出る。

 外では、すでに2人が剣を交えていた。

 けれど…やっぱり相性も相まって、少しレオンが押されているようだ。

 解けた氷の剣が、地面にポタポタと落ちる。

「センリ…お前は一体何なんだよ…急にリナを襲ったりして…!」

「うん?あれはアイツ自身の意思だ。お前がつべこべ言うことじゃァ、ないと思うがな?」

「リナ…自身の…?」

 鍔《つば》迫り合いには勝てないと思ったのか、レオンは少し飛びずさる。

 氷の剣は、解けている。

 センリは、炎の剣を軽く払うと、レオンに近づいていった。

「そうだよ…アイツが望んだことだ」

「お前に、襲われることを?」

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