夜になる前にわたしを照らしてくれたいちばん星は君でした。
心を落ち着かせようと彼女の向こう側を見ると、水城くんがサーフィンをする姿が見えた。


「千尋の知り合い?」

「えっと、水城くんとは同じクラスで……」

「そうなんだ。じゃあ同い年だね。わたし、千尋の幼なじみで汐見瑠璃っていうの。あなたは?」

「私は織原花凪」

「花凪ちゃんかー」


瑠璃さん。


名前まで綺麗な人なんだ。


「わたしね、3年前までここに住んでたの。お父さんの仕事の都合で遠くに引越したんだけど、昨日やっとこっちに戻って来れたんだ。夏休み明けに同じ学校に転校するから、よろしくね。花凪ちゃんはあんまり見た事ないけど、最近引っ越してきたの?」

「うん」
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