夜になる前にわたしを照らしてくれたいちばん星は君でした。
「千尋が優しくしてくれるからって勘違いしないでよね。花凪ちゃんに優しくしてくれるのは花凪ちゃんと仲良くしたいからじゃない。1人でかわいそうだから優しくしてるんだよ」


「そんなこと……っ」


そんなことない。


水城くんはそんな理由で話しかけるような人じゃない。


もっと、別の理由があるはず。


そんな小さな希望も、瑠璃さんの一言で見事に砕け散ってしまった。


「花凪ちゃん、千尋と仲良くなってからもずっと苗字呼びされてるよね」

「……うん」


何だろう。嫌な……予感が……。
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