夜になる前にわたしを照らしてくれたいちばん星は君でした。
わたしはずっと注がれる視線にびくびくしながらその席へと歩き出した。


「髪の毛茶色だ」

「染めてんのかな。怖そう」

「肌真っ白だ~」

「外国人じゃない?」


席に向かう時、そんな声も聞こえた。


実はわたしの父はロシア人で、その血を引いたわたしも全体的に色素が薄く髪の毛が生まれつき茶色くて肌も白い。


瞳は青いから時々外国人に間違われることもある。


わたしはたどり着いた席に座ってから、無意識に止めていた息をはあっと吐き出した。
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