夜になる前にわたしを照らしてくれたいちばん星は君でした。
「千尋は仲が良いい人はみんな呼び捨てにしてるの。なのに花凪ちゃんだけは仲良くなってもずっと“織原さん”って呼ばれてるでしょ」


嫌だ。聞きたくない。


「それって、花凪ちゃんと距離を置きたいからなんじゃない?」

「……っ!」


そんなこと、水城くんに限って……。


でも。


確かに、水城くんはわたし以外の人はみんな呼び捨てにしている。


なのにわたしだけいつまでたってもさん付けで。


わたしのことを“花凪”って呼んで欲しいって思ったこともある。


名前で呼んでくれなくても、せめて織原って呼んで欲しかった。


水城くんは、そうやってさりげなくわたしと距離を置こうとしてたの……?


嘘でしょう? 水城くん。
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