夜になる前にわたしを照らしてくれたいちばん星は君でした。
【千尋side】


「転校生を紹介します」


正直、転校生になんてあまり興味なかった。


話すこともそんなにないと思っていたし、俺に関係ないだろうと思っていた。


──君を、見るまでは。


「織原花凪です」


儚い。


彼女を見て、とても儚いと思った。


触れたら消えてしまうんじゃないかって思うくらいに。


色素が薄いことで余計に儚いと思ったのかもしれない。


俺は、そんな彼女に一目惚れした。
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