夜になる前にわたしを照らしてくれたいちばん星は君でした。
てっきり俺の名前なんて覚えてくれていないと思っていたので、名前を呼ばれた時は嬉しかった。


ようやく話すことができて少し心を開いてもらえたことが嬉しくて、せっかく関わることができたことをこれっきりにしておきたくなかった俺は毎日挨拶をし続けた。


それから一緒にお弁当を食べるようになって、夏休みに入ってからは織原さんの本当の気持ちを聞いたり、一緒にショッピングモールに行ったりして仲良くなることができた。


ショッピングモールで最後に買ったストラップ。


俺のストラップのおまじないは“願いが叶う”。


俺の願いは2つ。


ひとつめ、織原さんへの恋を叶えたい。


ふたつめ、サーフィンの大会で優勝したい。


2つも願うなんて欲張りすぎだと言われても、どちらも譲れないくらい大切な願いだ。
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