夜になる前にわたしを照らしてくれたいちばん星は君でした。
なんか、これだけでもう疲れたな……。


隣の席の人を見ると、そこには綺麗な顔の男の子が座っていた。


隣……、男の子なんだ。


せめて女の子だったら話せたかもしれないのに。


それにしてもあの人の横顔、綺麗だな。


ほどよく日焼けした肌に短めの髪が似合ってる。


隣の男の子の顔をじっと見つめているとわたしの視線に気づいたのか、彼はくるっとわたしの方を向いた。


「……っ」


目が合ってしまい、私は慌ててぱっと目を逸らして黒板の方を向いてしまった。


だって、ドキッとしたんだもん。


あんまり綺麗だったから。


でも……ガン見しといて目が合った挙句よろしくも言わずに目を逸らすなんて、いくらなんでも感じ悪すぎだよね……。


相変わらずの自分のコミュニケーション能力の無さにがっかりする。
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