夜になる前にわたしを照らしてくれたいちばん星は君でした。
わたしは恐る恐るその手紙を開いた。


《話したいことがあります。明日、あの岩のところに来てください》


……やっぱり。


行きたくない。怖い……。


わたしが青くなっていることに気づいたらしい水城くんは、


「行ってあげな? 瑠璃、どうしても花凪と話したいんだって聞かなかったから」


少し困ったような笑顔でそう言った。


水城くんがそう言うんだし……行ってみようかな。


「……うん、分かった」


こうして、わたしは瑠璃さんと話す覚悟を決めたのだった。
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