夜になる前にわたしを照らしてくれたいちばん星は君でした。
「…………」


「…………」


瑠璃さんは少しの間気まずそうに目を泳がせていて、わたしたちの間には沈黙が流れていた。


波の音が静かになった時、瑠璃さんは意を決したような顔になった。


「ごめん!」


そう言って、同時に深く頭を下げた瑠璃さん。


わたしは予想外の展開に、瑠璃さんを呆然と見つめるしかなかった。


な、なんで……?


どうして急に謝ったりなんか……。


わたしが無言でいると、瑠璃さんは顔を上げて眉尻を下げながら話し始めた。


「花凪ちゃんを脅したこと、千尋にすごく怒られちゃった。今まで気づかれないようにしてきたけど、さすがに今回のでわたしの気持ちもバレちゃったみたい」
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