夜になる前にわたしを照らしてくれたいちばん星は君でした。
「それは、分かってる。分かってるんだけど……」


わたしが視線を下にずらしてもごもごしていると、瑠璃は大きくため息をついた。


うぅ、ごめんなさい……。


「でも……」


「もういいよ」


瑠璃はそれだけ言って、そのまま帰ってしまった。


わたしはそんな瑠璃の背中を見つめることしかできなかった。
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