夜になる前にわたしを照らしてくれたいちばん星は君でした。
「そうそう。今年は怪我で出られなかったけど、実は去年『来年も優勝狙います』って言っちゃったからあのインタビュアーと顔合わせにくいんだよね」


さらっとそう言っているけど、まさか去年の優勝者が目の前にいるなんて思ってもみなかった。


すごい……。


わたしがそれに驚いていると、わたし以外の3人が私の後ろを見て何かに気づいたような顔をした。


どうしたの?


わたしも3人のように後ろに体を向けると──。


「ありがとう」


そんな言葉が聞こえたのと同時に、いきなり視界が真っ暗になって、誰かがわたしの背中にぎゅっと手を回した。


何が起きたの……?
< 185 / 188 >

この作品をシェア

pagetop