夜になる前にわたしを照らしてくれたいちばん星は君でした。
「あの……ミサンガなくしたこと、黙っててごめんね。怒られるのが怖くて。でも、水城く……」


「もういいよ」


わたしの言葉を遮って体を離した水城くんの瞳は、何かを決心したように真剣なものだった。


「花凪、君が好きだ。付き合ってください」


え……?


いま、なんて……?


「う、そ……」


「嘘じゃないよ。ずっと、初めて会った時から好きだった」


いつの間にかわたしたちは注目を集めていて、たくさんいた傍観者たちが騒いでいた。
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