夜になる前にわたしを照らしてくれたいちばん星は君でした。
ずっと好きだった水城くんが、わたしのことを好きだなんて。


わたしは夢でも見てるんじゃないかと思った。


「…………」


「返事は?」


久しぶりに見た、いちばん星みたいな笑顔。


返事なんて、とっくに決まってるよ……。


「わたしも、ずっと好きだった……。これからもよろしくお願いします」


泣きそうになりながらそう言うと、また水城くんに抱きしめられた。


「ち、千尋くん……」

「ん?」

「大好き」

「うん。俺もだよ」


その日見たいちばん星は、今まででいちばん綺麗に輝いていた。
                fin
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