夜になる前にわたしを照らしてくれたいちばん星は君でした。
「わたしね、前の学校でいじめられてたの」
水城くんがわたしを見たのは分かったけど、顔を見るのが怖かったので貝がらを見つめたままで。
「それまでも友達とかあんまりできたことなかったし、前の学校では辛い思いしてきたから、みんなとどうやって仲良くしていけばいいのか分からなくて」
「…………」
水城くんは黙ってわたしの声に耳を傾けてくれているようだった。
「3人がすごく仲がいいのに、わたしがいていいのかなって。わたしみたいなよそ者の新参者がこの3人の中に入っていっていいのかなって。そんなことばっかり考えてたら、すごく楽しいのに、それと同じくらい怖くなって、逃げ出したくなっちゃうの」
初めてだった。
初めて人に本音を話した。
何で水城くんには話せたかは分からないけど、ずっと心の奥に押し込めてきた思いが一気に流れ出てくるのを感じた。