夜になる前にわたしを照らしてくれたいちばん星は君でした。
水城くんことが好き。


そう自覚してしまったら、もう水城くんの前でいつも通りでいることなんてできない。


隣にいる水城くんのことばかり意識してしまって、うどんの味なんかまともに味わうことができなかった。


ガヤガヤしているのに、最高だ~とラーメンを食べて幸せそうな水城くんの声だけ、まるでマイクでもつけているかのようにはっきりと聞こえてしまう。


恋って……自覚しただけでこんなにも見える世界が違うんだ。


それからはもうずっとその事ばかりを考えていたせいで、みんなと話している間も上の空だった。
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