夜になる前にわたしを照らしてくれたいちばん星は君でした。
次の日。


「…………」


昨日の子には会いたくないな。


そう思いながらまたあの岩の上に登って、言葉を失った。


……あの子がいた。


今日もTシャツと短パンだけど、やっぱりわたしとはまったく違う。


わたしを見つめる目も、本当に綺麗だ。


「こんにちは」


彼女は穏やかな声でわたしに笑いかけてくれた。


「こ、こんにちは……」


昨日すれ違ったとはいえ、実質初対面なのになんでこの人はこんなに余裕なんだろう。


こっちは緊張でガチガチなのに。


やっぱり、水城くんの彼女……?
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