血に濡れた上履き
一章

親友の死

「突然ですが、笹原絵梨さんは昨日の放課後、亡くなりました」

担任の金沢先生が深刻な表情で告げる。

何コレ。なんかのドッキリ?

私の親友、絵梨はクラスメイトからも好かれている、明るい女子。

そんな絵梨が亡くなった。

クラスでは、すすり泣く声や、ため息が聞こえる。

私はそっとガーゼ素材のハンカチを顔に押し当てる。

「ううっ……」

涙をそっと流す。ハンカチがどんどん湿る。

「皆さん、今日はもう下校です……気をつけて帰ってね……」

先生は疲れたようにそう告げると、教室を出ていった。

会いたいよ。

なんで死んじゃったの。

なにか辛かったの。

「ごめん……」
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