血に濡れた上履き
「こっちのがいいかも」

マリアが手に取ったのは、呪術などについて書かれたものだ。

「そうだね」

私は本を持ち、椅子に座った。

シャーペンを取り出し、分かったことを書いていく。

大昔に実際に行われたまじない、幽霊の目撃談、怪奇現象、都市伝説。

信憑性のあるものは少なかったけど、いいヒントになりそうだ。

「あっ、これ…」

マリアが細い指で資料をなぞる。
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