血に濡れた上履き
救急車のサイレンが響く。

ウサギは花を入れた箱に納められ、死んだ飼育係は救急車に乗せられて総合病院へ行った。

私は保健室のベッドで横になっていた。

「保健室の先生には図書室の処理を頼んでいるから。『マリアさんは琴莉さんについていて』だってさ。」

マリアがパソコンで調べ物をしながら言った。

ピンク色のカーテンがゆらゆらと揺れる。

時間がとてもゆっくり流れているような気がした。
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