血に濡れた上履き
怖いよ。怖すぎる。

「まぁ、琴莉。なんでここに居るのかしら?」

わざとらしいお嬢様口調で微笑みかけてくるマリア。

瞳の奥が笑っていなくて、ゾクッとする。

「まだ終点じゃないけど、『琴莉は』終点になりそうね」

マリアは冷たくそう言うと、私を電車から引きずり下ろした。


< 27 / 35 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop