血に濡れた上履き
「アンタねぇ、なんで私の言うこと聞かなかったの……?」

その箱のようなものはスタンガンだった。

身体中が恐怖に蝕まれる。

「だって……マリア、怖かったから……」

「はぁ?」

マリアは、人間とは思えないほどの怖い表情を浮かべ、私を睨みつけた。

「アンタ、私の言うこと素直に聞いていればこんな恐怖に陥れられることは無かったんじゃないの??」

マリアはため息をつき、スタンガンの金属部分に指を掛けた。
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