偽りのラブレター
有紗は私の裏の顔が怖いとは思わないらしい。




そんなことを言ったのは有紗だけだった。




私がこの顔を偽って過ごさなければ、有紗のほかに友達なんてできなかったし、愛想を尽かせて実の両親だって私のことを見放しただろう。




「今日数学の課題ださなきゃじゃん、だるっ」




「それな」




ほんとうざいんだよ、私なら簡単に解ける問題を出しやがって。




バカにしてんのかよ。




そんなことを思いつつ、私は下駄箱から上履きを取り出した。




すると、パサッと何かが落ちた。




これは…手紙、?

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