有 料 彼 氏





朋実と瑠々子とわかれ、電車の中、部屋の中、ずっとこの本を読んでいた。


時刻はとっくに夜中の12時半をすぎていたけれど、続きを見ようと、手が止まらない。


結構なページ数があって、どうしてこんなに軽いのかわからない。そういうところも不気味で、だからこそ、誇らしかった。


あたし、すごいじゃんか。やれるじゃんか。


左側に日本語。右側に英語。見開きのページではそのようになっていた。


おまじないの類いだと思われる、さまざまが書いてある。


オカルト?……どちらかといえば都市伝説だろうか。


見えないものを呼び出す系のものよりも、実在するひとに対してアクションを起こす、そんなものが多かった。

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