センチメンタル・ジャーニー Ⅱ ~俺が本当に守りたい人
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時刻通りに 出発した ANA便。

離陸直後の 機内は 遅い時間なのに 

バタバタと 落ち着かない。


俺は 毛布を 肩まで掛けて そっと目を閉じた。




葉月は クアラルンプールにいる…

葉月を見つけたら 俺は 何を言えばいい?


こんなにも 葉月を 苦しめていたなんて。

どんなに 謝っても 葉月を傷付けたことは 消えない。


今さら俺は 自分の甘さを 痛感していた。


葉月なら わかってくれると 思っていた。

俺は どれほど 愚かだったんだろう。


葉月は 何度も SOSを 出していたのに。

真っ直ぐに 俺の目を見て

” 行かないで ” って 言っていたのに。


葉月を 軽く見ていたつもりは ないけど。

きっと 心のどこかで 俺は 甘えていた。


カンナの所に 行くことが 辛かったから。

俺だって 行きたくて 行っていたわけじゃない。


でも それは 俺の勝手な 理屈。

葉月には 何も 関係なかったのに…



灯りを消した機内は ようやく静かになって。

隣の男性は 寝息を立て始めたけど。


俺は 眠ることなんか できなくて。


葉月 ゴメン。もうすぐ 着くから…

待っていてほしい。

今度こそ 葉月を苦しめないって 誓うから…







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