センチメンタル・ジャーニー Ⅱ ~俺が本当に守りたい人

「川村さん。ありがとう。後は 俺が 工藤君と話すから。」

怒ったような顔の 川村さんを

所長は 戻るように 促して。


「工藤君 町田さんと 何があったの?」

所長は 事の重大さに 気付いて…


真剣な顔で 俺に 問いかけてきた。


俺は 話していいものか 考えあぐねて。

しばらく 無言で 俯いていた。


「あのさ。2人が どういう付き合いしようと 俺は 口出すつもりは ないけど。責任感の強い 町田さんが 急に一週間も 休むとか。携帯が 繋がらないとか。よっぽどのことだよね?
ちゃんと 説明してもらわないと 困るよ。場合によっては 工藤君のこと 許さないよ?」


今まで 所長は 俺達のことを 見守っていてくれた。


俺が 葉月と 付き合っていると 言った時も

” 町田さんを 頼むよ ” って 言ってくれた。


穏やかで いつも 笑顔の所長が

強張った顔で 俺を 凝視する。


こんな時なのに…

葉月が みんなに愛されていることを

嬉しく思う 俺がいた。








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