【web版】好きでいてもいいですか?-ひきこもり令嬢に購入された奴隷の話-(コミカライズタイトル:ひきこもり令嬢は購入した奴隷に溺愛される)
からくり時計が音を鳴らして、イザベラが部屋から出てくる。
無防備な寝間着姿のまま、オレを見て驚愕に慄いた。
「きゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
自由に出入りしていいなんて言っておきながら、なんてザマなんだろう。自分が言ったことと、実際に起こることの自覚が全然できていない。
とんだ頭でっかちだ。
「おはようございます。ご主人様」
にっこりと微笑めば、オレを指さしてパクパクと口を動かす。まさに声にならない、というところだろう。
「『あなたは今日から私の私室に自由に入ることができます』そうおっしゃいました」
「な、な、な、で、でも、こん、な、朝から……」
「期待しましたか? でもまだ、交合いませんよ、ご安心ください」
「な! もう! あなたは!!」
「さぁ、着替えてください。メイドを連れてきました」
「メイドなど必要ないわ。自分でできます!」
きっぱりとしたイザベラの否定の声に、メイドたちはガッカリとする。