気がついたら好きだった
「電話できる?」
絢斗がそんな事言うなんて珍しいから直ぐにかけた。

「もしもし、絢斗?どうしたの?」

「もしもし、凛、今日ってバイトだった?」

「ううん」

「じゃあ、昨日は?」

「バイトだったよ」

「やばいよ、今直ぐバイト辞めた方がいい」

「えっ、なんで?」

「凛がバイトしてるラーメン屋に同じクラスの山川さんが、昨日食べに行ったらしくて、うちの高校の制服を着た女の子が、お疲れ様でした、って言って帰って行くのを見たらしくて」

「えっ.....」

「それを生活指導の志摩に言ってるのを俺、たまたま聞いて」

「えっ...オワッタ.....」

「顔は見てないらしけど、志摩がお店に電話したらジ・エンドだなァハハハハハー」

「はっ、うざっ」
通話をブチッと切った。
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