気がついたら好きだった
注文をし終わると、

「で、下りのホームに居たってことは、今から病院に行くの?」
と、絢斗が少し怒ったように聞いた。

「うん」

「唯斗君に会いに?」

「会いたくて会いに行くわけじゃない」

「ふーん、で、昨日のふざけた条件のむつもりなのか?」

「実は....まだ迷ってて....」

「正直、俺はのんでほしくない、唯斗君が何考えてんのかよく分かんないし、傷付く凛を見たくない」
と、絢斗が私の目を見ながら真剣に言ってくれた。私は、ドキッとして、なんて言えばいいのか分からず下を向いてしまった。

「凛が、お母さんとの約束を実現するためにK大に行こうとしてるのを俺は知ってるから、不本意だけど、1個だけ、唯斗君の弱点教えてあげる」

そう、絢斗が言ったタイミングで料理が運ばれてきた。
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