気がついたら好きだった
衝撃は大きかったけど、でも、
唯斗君が健兄のことが好きってことを考えると、この条件を出して私を大学に行かせれば、
健兄の負担が和らぐことと繋がる。
だから、こんな事を私に言い出したんだと思うと、少しは納得できるような気がした。
「あのさ、唯斗君って彼女いるの?」
気が緩んだ私は、思わず声に出して聞いてしまった。
「は?なに?そのくだらない質問」
と、1度も振り向く事もなくそのままパソコン画面を見ながら言われた。