気がついたら好きだった
靴を脱ぎながら、

「健君は?」
と、聞いてきた。

「家庭教師のバイト」

「ふーん、そっか...
あのさ、喉乾いたからなんか飲ませて」

いつもの絢斗にホッとし、リビングに行った。

「麦茶しかないけど、麦茶でいい?」

「うん」
そう言うと、ダイニングチェアに座った。

「はい、どうぞ」

「凛も飲みなよ?また、倒れたら困るでしょ?」

「うん」
私は、自分の分の麦茶をコップに入れ絢斗の向かい側に座った。

何も話さず無言の時間が続き、私が麦茶を飲み干したのを見て、絢斗が
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