気がついたら好きだった
次の日
朝ご飯を食べ終わると、伊藤さんと、唯斗君ではなく別の医者木下先生が私の元に来た。

木下先生が
「今日は、相沢先生からオーダーで出てる検査していきますね」
と言った。
メガネをかけ、黒の短髪の真面目そうな木下先生は、いかにも医者って感じの人だった。

始めに血を抜かれ、その次に肺のレントゲンを撮った。
撮り終わると、午前中が終わった。

お昼を運びに来た高橋さんに、

「ケホッゲホッ私、いつ退院出来るんですか?」
と、聞いた。

「今日の、結果次第だからなんとも言えないな
...」

「結果が良かったら、ゲホッケホッコホッ今日にも退院できますかね?」

「あー...今日は無理かな...」

「えー、なんでですか?ケホッコホッ」

「だって今日、相沢先生居ないからね」

「…」

「そんな悲しい顔されると、なんか...」
そう言うと高橋さんは、私の事を抱きしめようとして来た。

「ご飯食べていいですか?ケホッゲホッ」
そう大きい声で言って、回避すると

「あー、ごめん、ごめん」
そう言って病室を出て行った。





午後からの検査も頑張って受け、その日は、無事終了した。
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