私に愛を教えたのは…
ガチャ。パタパタ…
隣りの部屋のドアが開いた
私の隣の部屋は、妹の部屋になっている
「月ちゃーん!おはよぉ!!」
ドア越しに挨拶をして階段を降りていった
月とは、私の名前
妹は、陽。
家族は、私の部屋には決して入らない
嫌われている訳では無い
ただ、暗黙のルールみたいなもの
さて、私も朝食を食べに部屋を出る

1階に降りると、味噌汁のいい匂いが漂ってきた
「あら、月。
おはよう!」
部屋に入ると、母が声をかけてきた
「…おはよう」
挨拶をしながら椅子に座る
テーブルには、味噌汁とご飯、焼き鮭に卵焼き、ほうれん草のおひたしが並んでいた
陽と父は、もう食べ始めていた
いただきますと声をかけてから私も食べ始める
テレビでニュースを見ながら、時々会話をしてあっという間に朝食を食べ終え、部屋に戻ろうとした時に母に呼び止められた
母「月、ちょっと待って。
話したいことがあるの」
少し嫌な予感を感じながら椅子に戻る
陽にも関係があるらしく、椅子に座っていた
母「あのね、陽と月には4月から新しい学校に行って貰いたいの」
あまりに突然のことに固まった
陽「え〜!?急になんで?」
ちなみに今は春休み
4月から2年になるはずだったからだ
母「実は…お母さんとお父さん、暫く海外に行くことになったの」
陽「嘘〜!ほんとに!?」
父「ほんとだ。
だから母さんと話し合って知り合いの学
校が全寮制らしくてな…そこなら心配な
いってことになってた」
母「そうなの(笑)」
「「……」」
まさかの展開に陽と二人で絶句
母「ちなみに来週から寮に行くことになって
るから準備してね♪」
行かないという選択肢なしの結果になった
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